深夜ドライブ
本格的な暑さがやってきました。
怪談話のメインシーズンです
怖い話はすきですか
私は大好きです
とはいえそんなに体験はないので話を聞いたり、読んだり、観たりがメインです。
その数少ない体験から1つセレクト✨
どちらかと言うと不思議な体験です。
うら若き学生時代。
地元の飲食店バイトをしていましたが、そのメンバーで仕事終わりによく遊びに行っていました。
遊びはもっぱら深夜ドライブや深夜カラオケがメイン。
そんな夏休みの週末。
シフトに入ってないメンバーがお店終わり近くにやってきて「カラオケ行こー」と、いつもコース
今回は、地元ではなく近隣の駅から通ってきている新人さんも参加するとのことでその子が帰りやすそうなカラオケ店を車で探して入店。
散々騒いだけど「まだ遊び足りない!」
とはいえ、新人さんは流石にオールはマズイとのことで、その子を送り届けてからドライブでもしようということに。
まだ、カーナビがない時代でしたが、車好きは地図にも強いので新人さんの詳細住所を聞いて「はーい」とその方向へ。
この時は8名くらいだったかな?車2台だったので、道に強い人が先導する形に。私はその後続車に乗り込みました。
私達の車内ではカラオケの余韻で盛り上がっていました。
ふと気がつくと、左側が高めのコンクリート壁沿いを走っていることに気づき、
ひとりが
「この壁。結構続くけど今どの辺?」
運転者は「Y霊園じゃないかな?広いよね」
確かに、この辺りでは一番大きな霊園。
すると一気に車内はきもだめしモード。
「そういえば夏だしきもだめしもいいね!霊園はまずいけど、OG池とか有名じゃん!今度いってみようか!」
OG池は恐怖スポットで昔から有名でしたが、TVなどでたくさん紹介されており、気分は楽しめますが今は夜に行っても暗いだけで沢山人がいるので賑やかです
「いいねいいね」
なんて湧いていたとき。
運転者が「あれなに煙」
友人A「えっこの時間になんか燃やしてるの?火事?ボヤ?」
友人B「煙にしては白くない雲みたいだけど・・・」
少し遠くに(走っているのでだんだん近づいてきますが・・)
霊園の壁の上あたりに一部、白い雲のようなモヤがかかっています。
そのまま、先導車も通り過ぎて私達の車も通り過ぎ。
後ろを振り返るとまだ雲みたいなものはそこにあるままでした。
全員「え何あれ」
車内が一瞬静まり返りました。
友人B「いや、いや、いや〜 誰か深夜に焼却炉でも使っちゃってるんじゃないの〜」
一瞬緊迫した雰囲気から落ち着き
全員で「だねっだねっ」と同意して気にしないことに。
再び陽気な会話に戻り、おしゃべりを楽しみながらドライブは続きます。
しばらくして、運転者が
「前の車、迷ってない??よく考えたら結構な時間壁沿いを走ってる気がするけど、それに新人さんの家って霊園付近ではあるけど、そんなに近いとは言ってなかったよね?」
全員「確かに」
そう。おしゃべりであまり気にしてなかったのですが、結構な時間を左側が壁の一本道を走っているんです。
友人Aが「確か、カラオケ店から出発したのが1:30くらいだよね〜・・・そこから30分もかからない場所みたいな事いってたよね・・」
運転者「今、2:30だけど・・・」
私「丑三つ時じゃん」
全員「やめてっ〜〜関係ないよっ」
先導車の人はいつも出かける時はたよりになる人で初めての場所でも迷ったことがない人です。万が一迷ってしまったら直ぐに止めて相談しにくるでしょう。
(携帯はあまり普及していない時代)
全員がそれを認識しているので、再び車内が静まりかえります。
そんな時、運転者が「あっもしかして霊園周回してる煙がまたあるっ」
全員「えっ」
とはいえ、霊園の正面入り口などは通った記憶もなくずっと壁でした。
全員「ええっっ〜〜〜」
もう叫びながら煙みたいな雲みたいなものの下を通り過ぎてゆきました。
でも、興味本意で後ろを振り向くと
全員「雲がきえてるぅ〜〜〜」
その直後、信号が見えて先導車が曲がり、
ついて行くと住宅街に出ることができ、新人さん宅へ。
かなりの深夜なので、ご近所迷惑になったらマズイので話したい気持ちを我慢しながら新人さんを静かに見送り、地元へ戻りました。
帰り道は霊園を避けたルートで。。
その間の私達は「あれは雲?煙?魂?霊界の入り口?」答えのない考察で盛り上がり。
地元の海まで行き、一息ついたところで先導者と同乗者に質問攻めです。
「雲みた?」「なんで霊園グルグルしてたの?」
「まさか車内で新人を口説いてた?」
(運転していたのは男性、新人は女性。同乗者男女もいるのでありえないですが)
先導車の運転手いわく
「本来住宅街へ抜ける道(信号有)がみあたらず、ずっと一本道だった」
「新人も抜ける道は知っていたのに何故か見つからないと焦ってた」
「車止めたらマズイ気がして走り続けるしかなかった」
「車内はずっと緊迫ムードで口説くどころじゃない」
その後、周辺地図を見せてもらったのですが、一本道ではなく所々に右に曲がれる道があります。なのに、当時は右に曲がる道はみあたりませんでした
不思議な体験でした