夢のはなし

数年前に母が闘病の末に天に召されました。

この後すぐに葬儀の準備、事務処理、お墓と目まぐるしく乗り越えなければならない事がたくさん。それもこれも、初めての事なのでパニック寸前で乗り越えてきました。

数ヶ月経ち、少し落ち着つつあった頃。

長い長い夢をみました。

母の故郷である九州にフェリーで母と帰郷。

祖母の家に行くためです。その前に母の友人の集まりにお店へ。

私は母とあまり会話できないため、外を眺めながら“母と何を話すんだったっけ？“考えながら、お開きになるのを待つことに。　

終了後、祖母の家に向かうと思ったのですが、なぜか10年以上前の故人である親戚が現れ

「今日はここで食事会だよ」

お店の隣に古民家のような料亭のような場所に案内されました。

そこの大きな座敷にはずらりと見知らぬ親戚らしき人達が喪服で着席済。

何故かこの時「あ。ご先祖様だ」と感じていました。

母は席が用意されており案内されたのですが、私は親戚に「あなたは参加できないよ、別室があるから待っていなさい」言われて小さな小部屋に通されました。

そこには私の友人がおり、しばらくおしゃべりをして時間を潰していたのですが、部屋の畳がだんだんと盛り上がってきて話どころじゃない感じに。

友人が「下に行って何があったかみて来てよ」と言うので渋々みに行く事に。

下といってもそこは床下。土台部分でした。「なんでこんな暗いところを這いつくばる必要があるのか・・」恐怖と苛立ちが入り混じる中、古井戸のようなものを発見。

古井戸は蓋がしてあり、そこから水がチョロチョロと漏れ出ている状態。“こんなところに井戸とか怖いよ“　思っていると、突然小さい女の子が現れて「蓋とって。じゃないと流れないの私に出来ないの」

“蓋をとって水が吹き出したり、大洪水とかなったらいやだなぁ・・・怖いなぁ・・”

躊躇していると、女の子が怒りだしました「早く開けて！！」女の子の顔が怖いので慌てて蓋を外しました。

すると、水が「ざざっー」と溢れ出し、薄暗い床下でしたが水はキラキラした澄んだ水で、床下から外へ流れてゆきました。水の流れをみていると私の胸もスッキリしてゆく感覚が。すると女の子が「良かったね」と言って消えてゆきました。

何だったんだ？？

気がつけばご先祖？の食事会は終わり、やっと帰れることに。

料亭を母と一緒に出ようとしたのですが、親戚が私を止めて「あなたは一緒に行けないよ」と、引き止めました。しかし、母が呼ぶので親戚を振り切って外に出ると待っていた母と一緒に歩き出しました。

“やっと話せる“歩きながら私が母に話かけて横にいる母の方を見ると、母が居ません。

「あれ？」と、後ろを振り返ると料亭の入口付近で親戚＆ご先祖の女性陣が母に「これ以上一緒には行けない」と説得されているようでした。

振り向いたら結構離れている

「え？おばあちゃんの家一人で行くの？」と、前をみるとさっきまで解っていた祖母の家までの道のりがわからなくなっていました。　一本道なのに。

急に不安になり近くの人に「おかあさんが居ない！」子供の姿で叫びだすと、通りすがりの人が「何でも知っている爺さんがその家にいるよ」ブロック塀の向こうの家を指し、よじ登ると窓開けっぱなしでTVつけっぱなしで新聞を読んでいる白髪の小いおじいさんの後ろ姿が。

そのお爺さんに「おかあさんが居ないの！」と叫びまくりましたが、全く反応しないお爺さん。何度か叫んでいるうちに「ああ、おかあさんはもう居ないのか」と。

理解したところで目が覚めました。

目が覚めたとたん、急に母が居ないことの寂しさがこみ上げて声をあげて号泣してしまいました。

そういえば、私は母の状態が悪化した時から、その時まで母を悼んで泣いていませんでした。大泣きの後、常に倦怠感があった身体がすっと、軽くなりました。

人は睡眠時に必ず夢をみているそうです。

その日のストレスを解消するための夢だったり、強い願望だったり。

無意識化の自分が表現されています。

しかし、私のように無意識化までに感情を沈めるのではなく、悲しいとき、辛いとき、寂しいときは我慢せずに涙を流すことをお勧めいたします。

今回は少しスピリチュアルな意味合いも混ざっていますが皆さんも夢日記をつけてみてはいかがでしょうか。自分の本質や本当の想いなどが見えてくるかもしれません。