説教タクシー
20代の頃の仕事は特に労働環境が厳しいところでした。
毎日朝早く、帰宅は終電間際。
睡眠時間4時間前後。
休日出勤もザラです。
仕事がキリの良いところで終わらず、地元の駅までの終電逃してしまい途中下車してタクシー。なんてことも良くありました。
今で言うブラック企業だったのでタクシー代は貰えませんでした。(泣)
そして疲労困憊でタクシーに乗車。
すると運転手は決まって
「平日にこんな時間まで遊ぶとか!最近の若い奴は!!タクシーとは贅沢だな!」
乗車して目的地を告げ、出発して30秒後に大抵説教が始まります。
“えー・・・? 仕事だったんだけど? そもそも、遊びの帰りとか一言も言ってないけど。お酒の匂いしないでしょ? 今日、朝から今までカロリーメイトとコーヒーしか口にしてないよ。私、目の下にクマ飼ってるよ。”
まぁ、ネルシャツにジーンズでノーメイクの童顔でしたからね。その頃はまだ10代にも見えたのかもしれません。とにかく社会人に見えなかったのでしょうね。
何度か「違います。仕事帰りです。遊びならもっとお洒落してます」と伝えるが
運転手「うるせー!嘘つくな!オレはわかってるぞ!」
何を解っているのか不明ですが、キレ出して激昂する運転手も多く
道も遠回りしだす運転手もいたりとより、大きなトラブルになるのでバッグを抱え、攻撃がきたら避けられる体制にして遠い目をして道中を眺めるだけ。ひたすら「無」になります。
ちなみに、道は確認をして指定はします。(遠回りされたら困るので)
結局「無」にはなれなず、身体の疲労と心のどんよりレベルを上げながら帰宅。
こんな辛い時期の癒し深夜のバラエティやコント番組でした。拠り所でリセットタイムでした。
辛くても「笑う」と元気になり、心の栄養だと思います。
ちなみにその後、
この会社は身につけたいスキルは得られたので1年足らずでしたが退社しました。
心身ハードだと「笑う」だけでは足りないと知った若かりし頃でした。